スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

おくりびとの単純化

やっとDVDで観れた。
美しさとユーモアそして,どの文化に属する人にも解りやすい
単純化された筋が受賞の理由かと思った。
====
何これ?とのお怒りは、どうかこちら
↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓
人気ブログランキングへ
人気ブログランキングへ
他のもっと面白いブログ一覧へ跳べます!
=====
おくりびと [DVD]おくりびと [DVD]
(2009/03/18)
本木雅弘広末涼子

商品詳細を見る


美しさは,役者達の動作,しぐさだ。
まず本木雅弘の納棺儀式の手順が美しい。
(チェロが選ばれたのも,楽器を抱えこむ様が
納棺儀式との間に共通点を持つからだろうか)
さらに,
葬式での日本的なお辞儀の数々が美しい。

日本にいると気付かないかもしれないが
日本人のお辞儀は美しい。
世界各国の軍人の敬礼や,
中国清朝の宮廷での敬礼など
「敬礼」というものは美しい。
その敬礼が,現代の「日常生活」に残っているのが
日本の「お辞儀」だ。
言葉を使わず美しい動作で表現する。

儀式とお辞儀の美しさが,この映画の美の基盤になっていると思った。
そこに山形の美しい風景,味のある住居の
美しさが加わって,美しい映像の映画に仕上がっている。

そして
もう一つの美しさは,精神的な美,愛情だ。
親子の愛,夫婦の愛,穏やかな恋心,友愛。
これが理解りやすく描かれている。
文化を超えて共感を呼ぶ理解りやすさだ。

ただ,理解りやすくする為に,ある意味,
単純化しすぎたり,都合よい筋にした印象が否めなかった。
亡くなった父親や周囲の人々の逸話など,
まだ観ていない方の楽しみを邪魔したくないので
詳しくは書けないが,都合の良過ぎる設定や展開が少なくない。

その中で,一番,矛盾が多く都合良く描かれていたのが妻だ。
冒頭で,夫の実家山形へ行くのを
瞬時に承諾したり
チェロの為に千八百万円?だかの多額の借金を
妻に内緒でしていた事を知らされて驚きながらも
即「食事にしようか」等と立ち直る妻が
夫が納棺師になったと知っただけで
「死体に触れた手で」触られるのも嫌がり
仕事を辞めるまで実家に帰ったりするもんだろうか?

そこまで,遺体や死に関わる仕事が忌み嫌われているのだろうか?
おそらく,この点は,この映画を生み出す原動力となった
「納棺夫日記」を読めば,もっと理解できるのかもしれないが
私には,千八百万の内緒の借金を耐えた妻が
ここまで過激に反応するのが不思議だった。

また,広末涼子が,この役をやっている事で
余計,妻に「生身の人」を感じられない。
私は広末涼子の,いかにも聡明で意志の強そうな顔が好きだ。
しかし,私が今まで観た事のある映画やドラマで
彼女が,その外見を活かした役をしていた事は
残念ながら一度も無い。
どれも無難にこなしてはいるのだが,観る度に
「どうして彼女に,この役をやらせるんだよっ?!」
としか思えなかった。

しかし,いかにも頭が良さそうで意志が強そうな,あたかも
吉永小百合が貧乏生活を知らずに現代の日本で育ったら
こうなったんじゃないかと思える様な外見を持つ女優に
ぴったりの役は,なかなか無いのかもしれない。
ただ単に「気が強い」だけ的な,よく柴崎コウが
やっていそうな役柄は,あるのだが,
以前,吉永小百合が得意としていたジャンルの女性像を
近年,時代劇以外では見掛けなくなったという印象だ。

この映画の中で彼女は始終その利発さの溢れる双眸を細め
柔らかいのだが同時に煮え切らない表情をしており
私は,ご成婚前の聡明快活お嬢様だった美智子さんと
皇太子妃,皇后となった美智子妃の
顔,特に「心の窓」の変化を思い出し
痛々しさを感じてしまった。
もっとも,それが演技に支障を起こしているわけではないし
演技という面では,どの役者も期待された通りのイメージで
高い期待に職人としてしっかり応え,
驚きは無いが安心して心穏やかに楽しめる作品を作り出している。

少なくとも,元になった本を読みたい,
死に関わる仕事について知りたい,
改めて死について考えたい…
と様々な発展を
静かに美しく面白く強く与えている点だけで
この映画は成功していると思う。
「納棺夫日記」を読んで,この映画を着想し10年,
本木雅弘の情熱が伝わって来た。
この本を読むのが楽しみだ。

納棺夫日記 (文春文庫)納棺夫日記 (文春文庫)
(1996/07)
青木 新門

商品詳細を見る


ついでに,こちらも~
人気ブログランキングへ
↑↓どうか押して下さぁいっ(涙)↓↑
人気ブログランキングへ
人気ブログランキングへ

関連記事
スポンサーサイト

テーマ : おくりびと
ジャンル : 映画

コメントの投稿

非公開コメント

No title

この映画が評判になったときすぐにこの納棺夫日記が思い浮かびました。昔読んだのです。
きっと原作だなと情報が無くても解りました、内容はほとんど忘れてるのですが。そういう、深いところに響くような本でした。
まぁ、扱っている話題が重いので当たり前なのですけど。。


Re: ゆぶー

おぉ、ゆぶは、昔、読んでたんだね。
この本、静かに売れ続けていて、今は、映画化というか
映画の影響で、大ベストセラーになっているらしい。
私も読むつもりだよ。

No title

  今日は、意気込んで3回クリックしたよ。(次は5回だな)

>日本人のお辞儀は美しい。
  私も、欧州に住み始めてから、そう思うようになった。
  欧米人がことさらお辞儀を揶揄する時、立ち上がって本物のお辞儀の作法を教えたくなる衝動に駆られるけど、実際は私も美しくは出来ないんだよね。

  広末涼子。このひとの良さが全くわからないでいたのだけど、マロの解説で、なぜなのかがわかった気がしたわ。 
  そうなの、「聡明で意志の強そうな顔」をしているのに、映像では中途半端なイメージで魅力がいまひとつなのよねえ。

  本木くん。アイドルの頃から、大好き。
  きれいな顔をしているのに、あわてて袴の一方に両足を入れたまま舞台に出て、もう一方の裾をひらひらさせながら踊るというようなおっちょこちょいだったから。
  希木きりんと内田裕也の娘さんと結婚して、明治神宮で300万円の普通の結婚式を挙げ、バックパックを背負ってアメリカに新婚旅行。
  そんな本木がこの映画化に10年もこだわったというのは想像できるし、彼の快挙に私も嬉しかったわ。

  そんなに美しい映画なら、ぜひ見てみよう。
  マロも、いいイースターを過ごしてね。
  

見たい~

そうか、そういう話だったのね、これ。
身内のお葬式の話かと思い込んでた、私。

Maduちゃんと全く同じ意見なんだけど、
広末涼子、私も彼女のどこがいいんだろう?と
ずっと思ってたけど、マロの書いたの読んで
なんとなく納得。要するにチャンスがまだめぐってきてないのかもね。
いつか、もっと魅力的に演じることが出来るような
作品にめぐり合えるといいな。

モックンについても、Maduちゃんと同じ。(好みが似てる?笑)
私も、アイドルの頃から好きだったし
その後の活躍も、私生活の事も、全て納得できる。
こういう人にこそ、世界で活躍して欲しいと思うし
彼ならきっと、役者としてどこに行ってもやって行ける才能はあるんじゃないかな?

日本に行ったら、一番に見てみるよ~、この映画。

Re: madu~

クリックありがと~☆
でもこれ一日一回しかカウントされないんだよ~
だから一日一回だけクリックしてくれれば
十分,幸せだよん☆

お辞儀,私も,今は殆どする機会が無いからねぇ。
随分錆びついたと思うよ,
素振りみたいに練習が必要かも(笑)

モっくん好みには,たまらない映画じゃないか,これは?
魅力大全開って感じ。
「しこふんじゃった」(だっけ?)や
お坊さんの役やった映画(相手役が鈴木保奈美)の路線。
こんなに役者さんとして成功するとは思ってなかった。
少年隊が売れた時って,もう日本にいなかったから
あんまり印象無かったんだけど3人とも
それぞれ成功してるみたいだね。

エイガリアン~

madu~へのコメレスも読んでね~
これは。もっくん好きには超お薦め映画だよ。
私は,彼系の外見あんまり好きじゃない
(どっちかと言えばボスの山崎努の方が好き)なんだが
それでも,非常に好感&共感もてる役にしあげてるよ。
この映画の成功が,きっかけで,海外だけでなく
制作側でも活躍できるようになる事を願うよ。

No title

なるほど、そういうストーリーですか。
しかし死を扱う仕事が不浄だとされたのは江戸時代からの身分制度の弊害が現代の日本にも残ってるせいかと思われます。

※チンピラバナークリックしましたよw

Re: Kazせんせ~

>江戸時代からの身分制度の弊害が現代の日本にも残ってるせいかと思われます。>

残っている所には残ってんでしょうかね~。
東京だって就職の時に人事が部落関連の名簿を使っただの
どうだのって噂やゴシップがあったくらいですから…。
納棺儀式自体は,もともと家族やってたらしいんですが
(私は今でも家族がやってるもんだと思ってました)
大抵の事はお金で他人に代行させる事が
可能な世の中になってますね~。

> ※チンピラバナークリックしましたよw

ありがと~ございますぅぅ☆
現在,暴落中…
ウサちゃんの様にはねてくれー(涙)

No title

お辞儀って、外からみるとそうなんですか?
当たり前のことだったりすると
わからないものですね
日本にいて
ちゃんとできないと
チッ!って舌打ちしたくなちゃうからそうなのかな~

これは、原作を読むべきか
映画をみるべきか・・・

どっちがいいかな~

Re: げんえいさ~ん

> お辞儀>

時代劇を見ていて,当時の動作って
(といっても実際には現代の役者さんの動作ですが)
美しいなぁと感心していたんですが,
この映画を見て,そうだ,現代の日本にも
まだ残ってるじゃないか~と思いました。

> これは、原作を読むべきか
> 映画をみるべきか・・・>

両方,両方ですよーっ!
全く別個のものですから~
損は無いですよっ!(笑)
カレンダー
03 | 2017/04 | 05
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 - - - - - -
月別アーカイブ
検索フォーム
全記事表示リンク

全ての記事を表示する

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。