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昭和16年末/隣組会話(下)

「週刊朝日(昭和16年28日号)」の記事の転載を続けます。
「一億一心この決意」
 (城 夏子)
一億一心この決意

===(上より続く)===

「今は私たちの頭も手足も、みんなお国にささげる
 時ですわね。私共、せめてこの隣組だけでもと、
 必死になって働いていますの。
 私共には暮れも新春もありません。
 どうしたらお国に
 御奉公できるかって
 よってたかって智慧をしぼっています。
 愉快ですわ。そんな風に働くのは。」

「この隣組ではとてもよく協力するんですよ。
 この暮には、軍部にお願いしましてね、
 防毒面を作ることをみなで習いまして、
 少しでもお手伝いをさしていただき、
 そしてまた奉仕のつもりでしたけれど
 工賃をいただくことになったので、
 それを例の百七十億貯金の方へ
 どんどんまわすことにしましたの。」

「この暮には、うちの隣組でも報国債券を
 八枚買い入れましたの。 これでこの隣組では
 秋に買いましたのと合わせて十五枚になりました。
 これにはこれでちょっと工夫をしましたのよ。」

「岩本さんの奥さんのお手柄なんですよ。」
とお隣の榛葉さんが微笑む
「実はお恥ずかしいんですけど、私の家では
 隣組や町会からすすめてまいります債券購入に
 余裕がなくてどうしても申込が出来ませんでした。
 私はそれが残念で残念で、どうにかして自分も
 一枚や二枚はお手伝いしたいものと、
 いろいろ考えましてね。思いつきましたのが
 毎日三銭ずつ日掛けをすることでした。
 それでも1年に十圓の債券一枚買って、
 何十銭か残ることになりますの。
 このことを隣組にみなさんに申しましたら、
 たちまち皆さんが賛成で、一口三銭として、
 五口まで加入なさる方があり、九軒の隣組の
 日掛けのお金が、集まった度に、どんどん
 債券を買い入れまして、その債券は常会の時
 くじ引きで所有者をきめています。」

「何しろ大東亜戦争で、兵隊さんはあんなに
 目覚ましい働きをして下さってるんですから、
 われわれとしては、何としても
 頑張らざるにはいられませんよ。今年は門松も
 もちろん廃止だが、去年の実績で
 門松の費用を各戸から集めて、
 国防献金しようじゃありませんか。」

 中沢さんがそういうと、居並ぶ人々は
すぐ大賛成した。
 買溜や行列買いをする時間には、せっせと
共同の農園を耕したり、防毒マスクを作ったりして、
頭脳と手足との一切をお国にさ献げている、
頼もしい隣組がここにあった。これは
麹町一番丁の一角に住む人々である。

===(以上)===

門松商人さん,商売あがったり?

隣組といったら現代の町内会ですが
今でも、場所によっては、かなり
活動が盛んなんじゃないでしょうか。
英国でも、大戦当時でも、現代でも
教会や学校を中心に、このような
ボランティアや資金集め(Fund Raising)は
日常茶飯事的に行われていますが、
日本で町内会の体験が無い日本の人が
英国の小学校に遭遇すると
戸惑ったりすることもあるようです。

防毒マスクや独特な語尾は別として(笑)
現代の、例えば、学校の保護者の集まりや
町内会と、話の進み方には大差ないのでは?

所々に、麹町という場所柄も
強く感じられます。
私は、四谷の生まれ育ちなので、 
懐かしい気持ちさえしました。

次回(来週?)から古雑誌シリーズは
昭和16年~17年「週刊朝日」や
大正時代の「婦人世界」から広告などを
写真付きで載せる予定です。

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